【教えて!シエナの家づくり】その87.家事がしやすい間取りとは?

2024年02月14日
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家づくりは多くの人にとって、人生最大の買い物です。わからないことも多い中で、納得できる家づくりをするにはどうすればいいのか。どのハウスメーカー・工務店を信じればいいのかわからないという人がほとんどでしょう。そんな悩みを解決するために、シエナホームデザインの家づくりに関する「100の質問」に答えていきます。第87回の質問は「家事がしやすい間取りとは?」です。

最近は共働きの家庭が増え、家事にかける時間と手間を減らしたいという要望が多くなりました。家事にかかる時間を減らせれば家族の時間はもちろん、副業や勉強、趣味の時間も増やせます。

先が見えない時代だからこそ、副業や勉強を始める人が増えています。価値観が多様化し、お金や地位よりも自分らしい生き方を求める人も多いです。自分らしく、家族らしく暮らせる家を建てることで、人生の充実感を高められるでしょう。

間取りは家事動線を軸に考えよう


間取りを考える際に大切なのが「家事のしやすさ」です。家事と聞いてまず思い当たるのは掃除・洗濯・炊事でしょう。それぞれの家事をいかに効率よく手早く済ませられるかも大切ですが、間取りを考えるときは、これら3つの家事を流れるようにスムーズにこなしていくという目線が必要です。

基本的に、家事はマルチタスクです。洗濯機を回している間に食器洗いや掃除を済ませ、洗濯物を干している間に昼食や夕食の下ごしらえをする、という人がほとんどでしょう。

そのため、間取りは「家事動線」を軸に考えなければなりません。家事動線とは、家事をするときにどのように移動するのか、人の動きを表す線のことです。この家事動線がなるべく一筆書きになるのが、効率的な間取りです。

たとえばキッチンカウンターの内側から、洗濯機がある脱衣場に移動できる。洗濯機から取り出した洗濯物をそのまま脱衣場に干せる。このような家事動線は移動が少なく、家事を効率よく済ませられます。

もちろん、掃除・洗濯・炊事それぞれの家事の効率も大切です。ここからは、どうすれば掃除・洗濯・炊事を効率よくこなせるのか、間取りの考え方を紹介します。

掃除は収納スタイルを軸に考える


掃除のしやすさを考えるうえで、片付けやすさは大切です。家族に合う収納計画を考えましょう。

収納計画とは家族構成や一人ひとりのライフスタイル、将来設計を踏まえ、収納スペースを考えることです。

たとえば小さなお子さんやスポーツが趣味の人がいる家庭は、玄関に広めのクロークを造るといいでしょう。ラケットやバットのようなスポーツに使う道具を収納できます。

最近は断捨離や持たない暮らし、見せる収納など、価値観・ライフスタイルが多様化しました。物を持つのか持たないのか、見せるのか見せないのか、家族のライフスタイルを踏まえて収納スペースを造らなければなりません。

断捨離・持たない暮らしの家庭に収納スペースがたくさんあっても、むしろ邪魔でしょう。その分部屋を広くした方が、家づくりの満足度は高くなります。

掃除の頻度や仕方も重要です。毎日床に掃除機やモップをかけるなら、床にはなるべく物を置きたくないものです。造り付けの棚やカウンターを造り、床に置く家具を減らせば、床掃除が楽になります。コンセントを床付近ではなく天井付近につけ、コードを浮かせるのもいいでしょう。

もちろん、掃除道具の収納場所も大切です。取り出しやすい場所にひとまとめで収納できると、掃除に取り掛かりやすくなるでしょう。

洗濯は一筆書きでこなせる動線を考える

洗濯には細かな工程がいくつもあり、待ち時間も多いです。ここで一度、洗濯の工程を整理してみましょう。

【洗濯の流れ】

  1. 洗濯機を回し、40~50分ほど待つ
  2. 洗濯物を取り出し、物干しスペースに持っていく
  3. 洗濯物を干し、乾くまで待つ
  4. 乾いた洗濯物を取り込む
  5. 取り込んだ洗濯物を畳む
  6. 畳んだ洗濯物を定位置に片付ける

こうして工程を分解してみると、洗濯はとても大変な家事であることがわかります。この一連の流れを一筆書き上でこなせること、洗濯機や物干しスペース、収納スペースなど、それぞれの場所の近さも大切です。

昔は1階の洗濯機から2階のベランダ・物干しスペースに洗濯物を持っていく家庭が主流でした。しかし、濡れて重くなった洗濯物を持って階段を上るのは大変です。今は良くても、年齢を重ねて足腰が弱くなると、物干しスペースに移動するのがつらくなります。

最近は脱衣場を広くとり、物干しスペースとして活用する家庭が増えています。この間取りは、洗濯機から取り出した洗濯物をそのまま干せて便利です。

畳んだ洗濯物を家族それぞれの部屋やタンスに片付けるのは面倒ですから、家族の衣類を一箇所にまとめて収納できる「ファミリークローク」を提案することも多いです。

キッチンは家族のライフスタイルを軸に考える


キッチンは料理や洗い物のしやすさだけでなく、配膳のしやすさ、食材のストックなども考えながら設計します。

買ってきた食材や調味料をどこにストックするのか、料理するときに取り出しやすいのか、これまでの暮らし方を踏まえて使いやすい収納スペースを考えましょう。

できた料理をどのように配膳するのか、どのように食べるのかも大切です。「朝食は家族それぞれがカウンターでさくっと終わらせる」「夕食は家族みんなでゆっくり食べる」「食後に会話しながら晩酌する」など、ライフスタイルは家族により異なります。

パートナーやお子さんが下ごしらえや洗い物を手伝ってくれる家庭もあるでしょう。複数人で作業するとなると、キッチンのスペースは広めにとらなければなりません。

実際の暮らし方に即した使いやすい間取りを!

掃除・洗濯・炊事以外にも、考えるべきことはあります。たとえば「宅配荷物のダンボールをどこに片付けるか」という問題があります。最近は通販を利用する人が増えました。

通販は便利ですが、荷物が入っていたダンボールの収納場所に頭を悩ませている人は多いでしょう。「ちぎったり水につけたりしてコンパクトにして燃えるごみに出す」という方法もありますが、ダンボールはかさばるので、有料の指定ごみ袋はなるべく使いたくありません。邪魔にならない場所にまとめておき、できるだけ古紙の日に出したいものです。

ほかにも「在宅ワークやフリーランスなど家で仕事をする人がいる」「赤ちゃんが自由に、安全に動けまわれるスペースを作りたい」など、暮らし方も家づくりへの要望もさまざまです。

シエナホームデザインでは家族のライフスタイルや考え方、実際の暮らし方を伺い、それに即した使いやすい間取りを提案しています。家族に合う収納計画を考えるプロ「ライフオーガナイザー」とコラボし、間取りを提案することもあります。

私たちの家づくりや最近どんな間取りが多いのかに興味がある方は、下記リンクから「施工実例」をご覧ください。シエナホームデザインがこれまでどんな家を建ててきたのか、その家ではどんな暮らしができるのか、写真つきで紹介しています。

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