【教えて!シエナの家づくり】その62.無垢材と集成材の違いは?
家づくりは多くの人にとって、人生最大の買い物です。わからないことも多い中で、納得できる家づくりをするにはどうすればいいのか。どのハウスメーカー・工務店を信じればいいのかわからないという人がほとんどでしょう。そんな悩みを解決するために、シエナホームデザインの家づくりに関する「100の質問」に答えていきます。第62回の質問は「無垢材と集成材の違いは?」です。
重厚感はあるが割高な「無垢材」
木材は大きく、「無垢材」と「集成材」の2つに分けられます。それぞれ作り方が異なり、風合いや価格も異なります。
無垢材は、原木をなるべく自然のまま製材した木材です。木目や木の色合いなど、自然の表情豊かな風合いが特徴で、重厚感があります。
しかし、この加工には手間がかかるため、価格は割高です。無垢材は角材や板などの形に切り出した木を、時間をかけてじっくりと乾燥させます。木は水分をたくさん含んでいて、製材時の乾燥が不十分だと、家を建てた後にも水分が抜け続けていきます。水分が抜けた分、木の大きさが小さくなるため、反りやヒビが起こってしまうこともあります。
安価で使いやすい「集成材」
集成材は積層材とも呼ばれ、3cmほどの薄い木の板を積み重ね、接着剤で貼り合わせることで作ります。端材と呼ばれる余った材料や利用価値の低い材料をひとつにまとめ、再利用できることから、エコで安価な木材といえます。
安価であること、無垢材と違って乾燥による反りやヒビをあまり気にしなくていいことから、使いやすい木材です。
重厚感や風合いは無垢材に劣りますが、最近では無垢材のように見える集成材も多いです。「無垢材か集成材か」には、そこまでこだわらなくてもいいかもしれません。
無垢材と集成材はどう使い分ける?
無垢材と集成材の使い分けは、好みの問題が大きいです。重厚感や自然の風合いを重視するなら無垢材が、コストを重視するなら集成材が、それぞれ適しているかもしれません。
このような木材の使い分けについては、施主さんだけで決めるよりも、工務店と相談しながら決めていった方がいいでしょう。先述の通り、最近では無垢材のように見える集成材も増えています。見た目だけで選ぶなら、集成材でも満足のいく家づくりができるでしょう。
ただ、接着剤で端材を貼り合わせた集成材と異なり、無垢材は100%自然の木で作られています。よく乾燥させた無垢材は内部にたくさんの空気を含み、保温効果に優れます。暖房を消して眠っても、無垢材の床板はほんのりとあたたかいままで、真冬の朝も気持ちよく起きられるかもしれません。
息をしているのも、無垢材の特徴です。無垢材は湿度が高いときに空気中の水分を吸い込み、空気が乾燥すると、蓄えた水分を吐き出します。自然素材ならではの調湿効果も、無垢材の魅力のひとつでしょう。
こだわりぬきたい部分や床板などには、無垢材を選んでみるのもいいかもしれません。
集成材はシックハウス症候群の原因って本当?
「集成材はシックハウス症候群の原因になる」という話を聞いたことはないでしょうか。集成材に使われた接着剤(化学物質)が空気中に漏れ出し、それを吸い込むことで、シックハウス症候群が起こります。たしかに、集成材をはじめとする科学材料が原因で、シックハウス症候群が起こっていた時期はありました。
ただ、過去の反省を活かし、現代ではきちんとした規制が設けられています。工務店は規制を守り、健康被害が起こらないように家づくりをしているので、過度に集成材を恐れる必要はありません。
不安な方には、JIS規格のF☆☆☆☆(Fフォースター)の材料を選ぶのがおすすめです。この規格を満たした集成材なら、使用面積の制限を受けずに安心して使えます。
集成材にも反りは起こる~反りを防ぐための選び方~
「乾燥が不十分な無垢材には反りが起こる」という話を聞いたことのある人も多いでしょう。しかし、集成材なら反りが起きない、というわけでもありません。
集成材でも、薄すぎる部材は反りが起こる可能性が高いです。具体的には、厚さ15mm以下の部材は家づくりに使わない方がいいでしょう。
木の風合いを活かしたいなら自然塗料を
どのような塗装をするかにより、インテリアの印象はずいぶんと変わってきます。集成材でも無垢材でも、木の風合いを活かしたいなら自然塗料を使うのがおすすめです。
食卓のような汚れのつきやすい場所には、汚れに強く、木の風合いを残したまま塗装できる「ウレタン塗装」のような塗料が使いやすいでしょう。
木材選びに悩んでいるなら、工務店とじっくり話し合ってみよう
昨今のオーガニックブームもあり、無垢材が気になっている方も多いでしょう。たしかに無垢材は自然の木の風合いが活きていますし、自然素材ならではの手触りや調湿効果もあります。
しかし、「無垢材だから良い」「集成材だからダメ」というわけではありません。最近では技術の発達により、自然な風合いの集成材も増えています。集成材に使われた接着剤が原因でシックハウス症候群が起こっていた時期があるのはたしかですが、その反省を活かし、今ではきちんとした規制の下で製材や家づくりが行われています。
どこにどんな木材を使うのかは、コストやこだわりと相談しながら、適材適所で選んでいきましょう。
ただ、どのように木材を選べばいいのかわからないという方も多いはず。そんなときは、木材や家づくりについてきちんと理解している、信頼できる工務店に相談してみてください。
シエナホームデザインでも、木材の特性を理解した、心地よく暮らせる家づくりをしています。汚れやすい床には耐水性の高いナラ材を使ったり、浴室の天井にヒノキを使って風情を出したり、木の特性を活かした家づくりが得意です。
木材の選び方や家づくりについて悩みがある方、シエナの家はどんな家なのか、モデルハウスを見てみたい方は、下記リンクからお気軽にお問い合わせください。
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