【教えて!シエナの家づくり】その59.基礎工事って何するの?
家づくりは多くの人にとって、人生最大の買い物です。わからないことも多い中で、納得できる家づくりをするにはどうすればいいのか。どのハウスメーカー・工務店を信じればいいのかわからないという人がほとんどでしょう。そんな悩みを解決するために、シエナホームデザインの家づくりに関する「100の質問」に答えていきます。第59回の質問は「基礎工事って何するの?」です。
地盤を均一に掘る「根切り」
基礎工事は、地盤を均一に掘る「根切り」からはじまります。下図のように、建物は地面にそのまま建てるのではなく、基礎が埋まっている状態にして建てます。そのために地面を掘り、掘った面を平らにするのが根切りです。
安定性を高めるために「砕石」を敷く
掘ったばかりの地盤は柔らかく、安定性に欠けます。そこに基礎を直接乗せることは、不当沈下(※)の原因にもなりかねません。砕石(砂利のようなもの)を敷くことで、地盤の安定性を高めます。
※不当沈下とは?
基礎や建物が傾いて沈下してしまうこと。実例として、ピサの斜塔が有名。
床下に「防湿シート」を敷くのは??
根切りで地盤を掘り、砕石を敷いた後は、鉄筋を組み基礎作りが本格的にはじまります。その前に、防湿シートを敷くことがありますが、地面が湿るのは下から湿気か上がるというよりは大気中の水蒸気が結露することが原因です。特に夏の大気中の水蒸気量はとても多いので温度が低い床下で結露を起こします、なので基本的には不要です。
ただ、最近の家は、基礎の底面をすべてコンクリートで覆ってしまうことが多いです。コンクリートは湿気に強く、水をあまり通しません(透湿抵抗がとても高い)コンクリートが湿気を防いでくれるため、防湿シートを敷く必要がないのです。
「鉄筋」を組み第三者機関の検査を受ける
コンクリートを打つ前に鉄筋を組み、第三者機関による検査を受けます。ここでいう第三者とは、工務店や施工会社ではない機関のことで、主に建築検査会社や保険会社を指します。工務店は自社でも施工のチェックを行いますが、これに第三者機関の検査を加えることで、より確実にミスや不備を防げるのです。
型枠を組んで「コンクリート」を打つ
第三者機関の検査をクリアした後は、型枠を組み、そこにコンクリートを打っていきます。コンクリートは2回に分けて打つのが普通で、地面に接する部分の「底盤」を先に打ち、数日経ってから「立ち上がり」と呼ばれる縦部分を打ちます。
コンクリートの強度が十分になったら、型枠を外します。コンクリートが所定の強度になるまで28日ほどかかりますが、コンクリートは打った後、急激に強度が高まっていきます。3~5日もあれば型枠を外しても傷がつかない、ヒビ割れしないほどの強度になるため、このくらいの時期に型枠を外すことが多いです。
家が建ったら見えなくなる「基礎」の工事を見に行ってみよう
打ち合わせや住宅ローンの審査が終わり、基礎工事がはじまれば、施主さんがしなければならないことはほとんどありません。あとは、念願の我が家が経つのを楽しみに待ちながら、引っ越しの準備を進めておきましょう。
ただ、家づくりは人生最大の買い物です。2回も3回も新居を建てる人は少ないでしょう。せっかくの機会ですから、ときどき家づくりをしている現場を訪ね、工事の様子を眺めてみるのも面白いかもしれません。
特に基礎は、家が建った後は見えなくなる部分です。普段見えない部分が見られる貴重な機会ですから、通勤途中や買い物のついでにでも、ぜひ見に行ってみてください。
工事に関する知識があると、見学がもっと楽しくなるかもしれません。基礎について詳しく知りたい方には、こちらの記事もおすすめです。
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