【教えて!シエナの家づくり】その51.断熱性能を落とすとコストは下がる?

2022年06月20日
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家づくりは多くの人にとって、人生最大の買い物です。わからないことも多い中で、納得できる家づくりをするにはどうすればいいのか。どのハウスメーカー・工務店を信じればいいのかわからないという人がほとんどでしょう。そんな悩みを解決するために、シエナホームデザインの家づくりに関する「100の質問」に答えていきます。第51回の質問は「断熱性能を落とすとコストは下がる?」です。

断熱性を落とすことは、最悪のコストダウン


断熱性を落とすことは、最悪のコストダウンです。断熱性を落とすことによる弊害は大きいですし、そもそも、大したコストダウンにはなりません。ほんのわずかなコストダウンのために断熱性を落としても、将来かかる「光熱費」や「医療費」が高くなり、結果として大きな損失を被ることになるでしょう。

断熱性を落とすと、光熱費が上がる

断熱性を落とすと、何より光熱費が上がります。例えば夏に冷房をかけ、部屋の空気を冷やしても、それが壁から逃げていってしまいます。夏はまだいい方で、冬の長い新潟では、暖房費にかなりの差が出てくるでしょう。

断熱性を落とすと、医療費も上がりやすくなる

断熱性を落とし、室内の空調効率を悪くしてしまうと、将来かかる医療費も上がるかもしれません。冬に寒い家と、冬も暖かい家なら、冬も暖かい家の方が健康な暮らしができます。室温を2℃上げるだけで、健康寿命が4歳ものびるというデータもあるくらいですから、断熱性(=快適な暮らし)を妥協すべきではありません。

何より、断熱性が低い家は「部屋ごとの寒暖差」が大きくなります。部屋同士の寒暖差はヒートショック(※)の原因にもなり得るため、医療費がかかる・かからないの問題ではなく、年齢を重ねるほど安心して暮らせなくなっていくでしょう。

※ヒートショックとは?
例えば暖かいリビングから寒いトイレや脱衣場に移動したとき、寒暖差により血圧が上下する現象。心臓や血管にダメージを与え、心筋梗塞や脳内出血が引き起こされることもあります。

断熱性だけでは不十分!省エネで快適な暮らしをする2つの要素


断熱性をきちんと確保することで、快適で健康的な暮らしを、少ないエネルギーで送れます。我が家が快適になるだけでなく、省エネ効果により、将来にわたり光熱費も下がります。

ただ、断熱性だけを高めても、省エネで快適な暮らしは送れません。断熱性だけを高めても、「気密性」と「防湿性」が低くては、本来の効果は得られないでしょう。

外気をシャットアウトする「気密性」

断熱性と常にセットで考えなければならないのが、「気密性」です。気密とは、室内と室外の間の「スキマ」をなくすことです。断熱性がいくら高くても、気密性が低ければ、せっかく暖めた(冷やした)空気は室外へと逃げていってしまいます。

ただ、高いレベルで気密性を確保できるハウスメーカー・工務店は、そう多くありません。断熱性は、極端な話「良い断熱材」を使えばいくらでも高められます。

しかし気密性を高めるには、外壁や屋根部分にスキマが空いていないかくまなくチェックし、それをふさいでいかなければなりません。「(配線を通すための穴をあけないために、)外壁側に電気配線を通さない」というような工夫も必要であり、家の設計も難しくなります。

壁内結露を防ぎ、断熱性を維持する「防湿性」

断熱性・気密性と併せてもうひとつ大切なのが、「防湿性」です。防湿とは、外壁の中に水気が高まるのを防ぐことです。外壁の中の湿度が高くなり、断熱材が湿ってしまうと、断熱力が下がってしまいます。

わかりやすい例えとして、「中華鍋」をイメージしてみてください。持ち手まで金属でできている中華鍋は、そのままではとても握れません。熱が手に伝わらないよう、持ち手に乾いた布を巻いて使うことになります。

では、この乾いた布が塗れていたらどうなるでしょうか。布に含まれる水分を通して手に熱が伝わり、とても握ってはいられないでしょう。

断熱材が湿ってしまうと、これと同じことが起こります。

断熱性と気密性、防湿性は「三位一体」で考えよう

断熱性と気密性、防湿性は「三位一体」の関係にあるといえます。どれかひとつでもかけると、どんなに優れた断熱材を使っていても、断熱性を保つことはできません。

「気密性が低い家」というと、「スキマ風が吹き込む家」をイメージしてしまうかもしれません。しかし、今どきスキマ風がビュービューと吹き込むような家など、そうそう見かけないでしょう。

気密性が低いからといって、スキマ風が吹き込むというわけではありません。ただ、気密が悪かったり防湿対策がきちんとされていないと、室内の湿気が外壁内部に入り込み、その中で結露が発生します。これにより断熱材が湿り、効果ダウンにつながってしまうのです。

★コラム
室内と室外の温度差や、外で吹いている風などにより、外壁内部に室内外の空気が入っていってしまいます。これを「漏気」といいます。

特に室内が暖かく、室外が寒い冬では、室内から室外への漏気が起こりやすいです。冬の室内は湿度が高く、これが外壁内に入り込む込むことで、壁内の湿度も高くなります。

外壁内に入り込んだ湿度の高い空気は、漏気によって室外側へと移動していくのですが、この過程で「露点」に達するでしょう。露点とは、気体が液体になる温度のことです。

外壁内に入り込んだ湿度の高い空気は、壁内にある断熱材のあたりで露点に達し、断熱材を湿らせてしまうのです。これにより断熱材が湿り、断熱性が落ちてしまいます。

機能性アップにかけたコストは、将来的に回収できる

断熱性・気密性・防湿性は三位一体の関係にあり、これらをきちんと確保することで、省エネで快適な暮らしが実現できます。

これらの「機能性」を高めるためにはそれなりのコストがかかりますが、かけたコストは、将来的に回収できるでしょう。省エネ効果により空調効率が上がり、将来にわたり光熱費を下げられるからです。夏は涼しく、冬は暖かい家は健康寿命をのばしますから、医療費も抑えられるでしょう。

シエナホームデザインではこのことを理解し、機能性にとことんこだわった家づくりをしています。家づくりのコストアップと将来の光熱費ダウン、2つのバランスを考えて、最適なグレードでの家づくりを提案しています。

機能性アップで光熱費がどのくらい変わるのか、日々の生活がどのくらい豊かになるのか気になる方は、お気軽にお問い合わせください。

涼しさや暖かさは言葉で説明してもわかりづらいですから、モデルハウスまで遊びに来て、実際に体験してみてください。

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