「天井に謎の水滴が…」これって雨漏り?いいえ、結露です
シエナホームデザインの家は、高気密・高断熱が自慢です。冷たい外気をしっかりシャットアウトしてくれるので、暖房効率に優れ、結露もそうそう発生しません。
しかし、どんなに高性能なものでも正しい使い方をしなければ、その真価を発揮できません。シエナの家でも、暮らし方によっては結露ができることもあります。
今回は、天井に謎の水滴が発生したお宅のエピソードを紹介。エピソードから、結露の発生しない快適な暮らし方をお伝えします。
ダウンライトと天井から、謎の水滴が落ちてくる…
「ダウンライトから水が滴り落ちてきています。」
先日、お客さまからいただいたお電話です。詳しくお話を伺ってみると、2階の子ども部屋のダウンライトと、その周りの天井が濡れているとのこと。
さっそく見に行ってみると、お話通り、ダウンライトと天井にたくさんの水滴が付いていました。水滴は少しずつ大きくなっていき、大きなものからポタポタと滴り落ちてきます。
「雨漏りですかね…?」
と、お客さま。しかし、屋根裏を覗いて見たところ、どうも雨漏りではない様子。
雨漏りのような水滴の正体は?
雨漏りでもないのに、なぜダウンライトと天井に水滴が溜まり、滴り落ちてくるのでしょうか。
雨漏りのような水滴の正体は、実は”結露”。ダウンライトと天井に発生した結露が、まるで雨漏りのように見えていたのです。
たしかに、天井から水滴が滴り落ちてきたら、誰しも雨漏りだと思うでしょう。そのお客さまも、「結露ですよ」とお伝えしたところ、とても驚いていました。
結露というと、窓ガラスや窓枠に発生するものだと、多くの人が思っていることでしょう。しかし、実際は結露ができる場所や素材は千差万別。フローリングや壁、もちろん天井にも、結露は発生します。
結露の発生条件は、たくさんの水蒸気を含んだ暖かい空気が、急激に冷やされること。
空気は暖かくなればなるほど、より多くの水蒸気を抱えられます。そして、たくさんの水蒸気を含んだ空気が急激に冷やされることによって、抱えきれなくなった水蒸気が水滴となり、結露として窓や天井に付着するのです。
わかりやすいのが、窓ガラスの結露。窓ガラスの近くって、空気がひんやりしていますよね?
室内の暖かい空気が、窓ガラス付近の冷気によって急速に冷やされることで、抱えきれなくなった水蒸気が結露となるのです。
今回のお宅では、これと同じことが、2階と屋根裏スペースの間で起こっていました。
なぜ天井に結露が発生したのか?
今回のケースでは、結露の発生した2階子ども部屋の室温は11℃でした。2階に人がいないときは、暖房を切っておくとのことです。
もちろん、人のいる1階は暖房が入っていて、室温は22℃。そして、室内干しの洗濯物もあり、湿度は50%ほどでした。
1階の環境は、理想的です。しかし、唯一悪かったのが、階段の上り口から暖かい空気が逃げていかないようにと、階段室の戸が閉めきられていたこと。
室温22℃、湿度50%の場合、結露が発生する室温はちょうど11℃ほどです。室温が11℃を下回ると、冷やされた空気が水分を抱えきれなくなり、抱えきれなくなった水分が壁や天井に結露となって付着します。
特に今年は、寒波や大雪の影響で外が寒い。お宅に伺った際も、屋根には雪が積もっており、屋根裏スペースは壁面よりも冷えた状態でした。
窓や壁には結露がないのに、2階天井にだけ結露があったのは、屋根に積もった雪が原因だったのです。
リビングだけでなく、家全体を暖めよう
原因がわかれば、解決方法も自ずから見えてきます。
今回の場合、「2階の室温も上げる」ことで、結露はなくなります。階段室の戸を開ける、2階の暖房を切らないなどの簡単なことで、結露の発生条件が揃わなくなるのです。
「でも、暖房代が上がってしまうのでは?」と、不安になる方もいるでしょう。
しかし、シエナの家は断熱・気密性能に優れ、窓も3重ガラスの断熱仕様。暖かい室温が、窓や壁を伝って外に逃げていくことはほとんどありません。
特定の部屋だけ暖房して、壁の内側や天井裏に結露が発生すると、見えない部分でカビが繁殖する原因となります。人がいなくても、2階の暖房は切らないでください。
暖房つけっぱなしでも、電気代はたいして上がりません。今回は長くなったので、その理由は、また今度お話しますね。
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